皆様こんにちは、ギャラ飲みはなたばコラム編集部です。
酒というものは、人類の歴史と文化において特別な位置を占めてきました。その多様な側面を突き詰めるために、私たちの言葉には酒に関する様々なことわざや表現が存在します。これらの言葉は、酒にまつわる知恵や考え方を我々に伝えてくれます。
「酒は百薬の長」「酒は百薬の長、一滴は百日の苦労を忘れさせる」といった酒にまつわることわざには、単なる飲み物としての側面を超え、文化、歴史、そして人間の喜びや悲しみに関わる深い哲学が込められています。
このコラムでは、世界中の言葉から選りすぐりの酒に関することわざを探求し、その背後に隠された知恵や意味に迫ってみたいと思います。言葉が物語る酒文化の知恵を通じて、酒が私たちにもたらす影響と意味について深く考えていきましょう。
駆けつけ三杯
酒席に遅れてきた者には、罰として立て続けに3杯の酒を飲ませる習慣をいいます。
更に後ろに、「逃げ逃げ五杯」と続く場合もある。
こちらは、帰る人には五杯酒を飲ませるという意味だそうです。
酒買って尻切られる
酒を飲ませて、かえってその酔っぱらいに怪我をさせられるという意味。
好意を尽くしたのに、逆に損を受けるたとえ。酒盛って尻切られるとも。
酒池肉林
酒や肉が豊富にある、贅を尽くした宴会。
中国殷の紂王が、酒の池を作り、肉をかけて林のように並べ、
贅沢をきわめた酒宴をしたという故事より。
酒は神の水
酒は神聖であり、特別な存在であるという意味で使われます。古代から酒は神聖視され、神秘的な力を持つものとして捉えられることがありました。
生酔い本性違わず
酒に酔ったからといって、その人の本性まで変わってしまうわけではない。
酔うと人が変わるのは、実は本来の性分が露見するだけだということ。
親の意見と冷や酒は後で効く
後から酔いが回る冷や酒のように、親の意見は後になってありがたみがわかる。
Les vignes et les jolies femmes sont difficiles a garder.(ぶどう畑と美人は手がかかる)
【フランス】ぶどう畑と美人は同じくらいに手間がかかるという、
まことに恋に巧みなフランスらしいことわざ。
La viande fait la chair,le pain fait le ventre et le vin mene la danse.(肉は身体を作り、パンは腹を満たし、ワインは踊りを躍らせる)
【フランス】日本でも、「酒は詩を釣る針なりし」「酒は憂いを払う玉箒(たまはぼき)」などといいます。
Il vino e i gatti sono traditori.(ワインとネコは裏切る)
【イタリア】ワインは飲み過ぎると、またネコも可愛がりすぎると、時には二日酔いや、ネコにはそっぽ向かれるという意味。
Bier auf Wein, das lass sein. Wein auf Bier, das rat ich dir.” (ビールの後にワインは避けろ。ワインの後にビール、それをお勧めするよ)
【ドイツ】ビールを飲んだ後にワインを飲むのは避け、逆にワインの後にビールを飲むことをおすすめしていることわざです。飲酒の順番によって二日酔いを避けるための教訓とされています。
El vino que entra, sale la verdad. (ワインが入れば真実が出る)
【スペイン】酔っぱらうと、本音が出てしまうという意味です。人は酔っ払うと、普段は隠している本音が漏れ出すことを示しています。
Водка на ум не приходит, а на язык всегда.”(ウォッカは頭には来ず、舌にはいつも来る)
【ロシア】ウォッカは飲んだ直後に頭をくもらせることはないが、話すときにはいつも気を引き締める必要があるという意味です。つまり、人は酔っ払っても気をつけなければならないと教えています。
What whiskey will not cure, there is no cure for.”(ウィスキーで治らないものは、どうしようもない)
【アイルランド】ウィスキーはあらゆる困難や悩みを解決すると信じられています。問題を解決できない場合、それは本当に解決できないものだという意味です。
Drikk vin når det tørster deg. (喉が渇いたらワインを飲め)
【ノルウェー】このことわざは、問題が発生したときに、解決策が明らかな場合には、直ちにその解決策を行動に移すべきだという意味が込められています。
Ο κρασί πίνεται δυο φορές: Όταν το ποτήρι γεμίζει και όταν το άδειασες.”(ワインは2度飲まれる。グラスが満たされる時と、空になった時)
【ギリシャ】ワインは、グラスが満たされた時と空になった時の両方で楽しまれるべきだという意味です。ワインを楽しむ瞬間は、飲む前も、飲んだ後も大切にすべきだという教訓が込められています。
Água mole em pedra dura, tanto bate até que fura. Mas prefiro um bom vinho.(柔らかい水が硬い岩を削る。でも、私はそれよりも良いワインを選ぶ)
【ブラジル】長い時間がかかっても、忍耐強く努力を続ければ困難なことも達成できるが、辛抱強く無理をしてストレスを抱えるよりも、ストレスなく今を楽しみたいという意味です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ことわざは、酒が人々にもたらす影響や人生の教訓を象徴するものです。喜びや悲しみ、祝福や交流を通じて、酒は人々を結びつけ、共に歩む道を示しています。異なる国々や文化で育まれた言葉たちは、酒の文化的な重要性を物語り、その国々の歴史や生活の一部を表しています。
このコラムを通じて、酒に関する言葉が持つ多様性や深みを感じていただけたなら幸いです。言葉は私たちの生活を豊かにし、文化の多様性を称賛する機会でもあります。酒言葉の知恵を忘れずに、酒の背後にある文化や人間の心を尊重し、楽しむことを大切にしていきましょう。
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